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インターネット事業に欠かせない「広告ビジネスの本質」

こちらは、シードVC「THE SEED」が運営するイベント「#スタートアップ関西」のセッション書き起こし記事です。

シードVCファンドTHE SEEDへの起業、投資相談は「THESEEDトーク」からエントリーをお願いします。

【目次】

0. 1分で読める記事のまとめ
1. 起業家、経営者、エンジェル投資家として活躍するhey佐藤氏
2. 「広告の本質とは」
3. 「コンテンツへの複利的な投資」を可能にした広告の仕組み
4. 広告ビジネスの本質である「希少性」
5. スマートフォンの登場で変化した「暇」の感覚
6. これから注目のビジネス領域、新しく生まれる「可処分時間」はどこか
7. 人類の知恵や知識を行き渡らせる広告ビジネス
8. さいごに

佐藤 裕介氏
2008年、Googleに入社し、広告製品を担当。
2010年末、COOとしてフリークアウトの創業に参画。 また、株式会社イグニスにも取締役として参画。
2014年6月にはフリークアウト、イグニス共にマザーズ上場。
2017年1月、フリークアウト・ホールディングス共同代表に就任。 エンジェル投資家としても活動。

0. 1分で読める記事のまとめ

こちらの記事は、分量が多いため、忙しい方にも読んでいただけるように3つのポイントにまとめました。 興味を持って頂けましたら、是非文章をお読み下さい。

1. 起業家、経営者、エンジェル投資家として活躍するhey佐藤氏

佐藤 裕介氏:では、本日はタイトルのとおり、広告の話を最初にしてまいります。

今日来ていらっしゃる7-8割くらいの方が起業志望ということですが、おそらく起業を志す皆さんのうち、広告のお仕事を直接的にするような事業を立ち上げなくとも、インターネットやソフトウェア関連のスタートアップやるにあたって広告の知識はわりと重要だと思ってます。

今世界の時価総額ランキングで、トップ10のうち6ないしは7社はインターネット、ソフトウェア関連の会社です。そしてその7社の中うち、半分くらいの会社が広告の売り上げで収益をあげています。

インターネットのトップ企業の半分は広告ビジネスによってメシを食っているということになります。そしてユニコーン企業と言われる時価総額1000億円以上企業の7割くらいが、広告ビジネスによって、お金を稼いでいる、という統計もあります。

例えばフェイスブックのようなコンシューマサービスを作ろうという風になったとしても、広告で回っているビジネスモデルはである事がほとんどなんです。なので、直接的に広告代理店を作ろうという意向がなくても、広告のことを知っているのは結構重要なのかなと思っています。

今日は詳しい話は出来ないですが、「広告ってこういうものだよ」というさわりの部分だけ皆さんにお話して、少しでも興味を持っていただければいいかな思っております。

佐藤 裕介氏:僕は今、Tシャツを着ている「hey」という会社をやっています。
もともとはGoogleで広告製品に関わる仕事をし、その後フリークアウトという広告技術の会社を作り、今年の1月までその会社で代表をしていたんですが、現在は取締役という形です。

佐藤 裕介氏:あとは個人でスタートアップ投資をやっていて、現在だいたい60社くらい投資をしています。例えばクラシルというレシピ動画アプリを運営しているdelyという会社や、本日お話いただくフラミンゴにも投資をしています。

もし皆さんの中で起業をして資金が必要という方がいらっしゃればぜひお声掛けいただければと思います。

2. 「広告の本質とは」

佐藤 裕介氏:では本題に入りますね。今日は広告をテーマに「広告って一体なんぞや?」という広告の本質を掘り下げてみるところ、もうひとつが広告ビジネスの本質、広告そのものの重要な機能である「広告でお金を稼ぐってどういうことなのか」の2部構成で進めたいと思います。

まず広告そのものの本質というお話です。
もともと広告が社会に初めて本格的に実装されたのは1800年代です。もう具体的な日付まで分かってるんですが、1836年の7月1日に「ラプレス」というフランスの新聞に今でいう新聞広告が掲出され、お金のやりとりが発生したというのが広告のいわゆる起源ですね。

で、広告というと企業が消費者に自分たちの商品やサービスなど、何かしらを知ってもらうため、自分たちのブランドを好きになってもらうために情報を届ける仕組みととらえていらっしゃる方が大半なのではないかと思います。

多分消費者目線で広告について考えると、おそらくそういう捉え方が一般的なのかなと思うんですが、少し違うアングルから広告について考えてみたいと思います。

佐藤 裕介氏:これがフランスの新聞、「ラプレス」の画像なんですけども、そもそも1800年代前半のフランスは、フランス革命があった時期です。

フランスの王政時代では強い権力を持っている王様が強烈な圧政を繰り広げていて、市民はみんな困っていましたが、フランス革命が起こったあとには「政府や王様をちゃんと監視しないとあいつらは無茶する」というような学びがあって、市民がちゃんと賢くなっていきました。

その当時市民が経済や政治の事を知る一番重要なチャンネルっていうのはやっぱり新聞だったんですね。ただ当時新聞というのは購読料が凄く高くて、普通の市民が新聞を定期的に購読して読むというのはなかなか難しかった。

佐藤 裕介氏:そこでラプレスの編集長/オーナーはそれでもやっぱり多くの市民がちゃんと新聞に載ってるような情報を知るべきだ、とそもそものビジネスモデルを見直そうと考えました。

もともと新聞は購読者から購読料をいただくというモデルで生計を立てるビジネスだったのですが、収益の半分をこれまでどおり購読料、そしてもう半分を新聞の読者にリーチしたい広告主からお金をいただく、という広告モデルに変えました。

佐藤 裕介氏:購読料だけで、収入をまかなっているメディア企業というのは、やっぱり多くの人にコンテンツを届けづらいんです、そのお金を払える人じゃないとダメだと。

ビジネスの構造を購読料オンリーのモデルから購読料と広告収入のハイブリッドなモデルにしたわけです。結果、消費者の皆さんというのは半額で新聞を買えるようになったので、より多くの人たちに新聞って言うコンテンツが行き届くようになりました。

このビジネスモデルに変えることで、新聞をより多くの人たちに手にとってもらえるようにしよう、というのがこの新聞広告の発明の原点になります。

皆さんがテレビのほとんどを無料で見れたり、インターネットのサービスもほとんど無料で利用できる仕組みが成り立っているのも、広告というビジネスが裏側に存在しているからだという事ですね。

広告の本質についての僕なりの答えは、「人類の知性の散種を仕組み化したもの」だと思っています。

つまり、広告は政治や経済の情報をあまねく一般の人々に広く届けていくための仕組みなんですよね。

もともと知性を散種する仕組みの一番大きな発明は印刷技術と言われているのですが、印刷技術はコストセンターなんですよね。それだけど、宗教など自発性や奉仕の気持ちが知性の散種には必要になる。広告システムはそのコストを回収するための仕掛けなわけです。

そういった意味で、僕はこの広告っていうシステムも、いろんな人たちに情報を安価に行き届けさせるための凄く重要な発明だったんじゃないかなと思ってます。

3. 「コンテンツへの複利的な投資」を可能にした広告の仕組み

佐藤 裕介氏:で、さらにこの広告の仕組みの凄く美しい点というのは、コンテンツへの複利的な投資を可能にしたことにあります。「複利」っていう仕組み、皆さんなんとなく分かりますか?

複利は経済学部の人とかはよく出てくる話だと思うんですが、これめちゃくちゃ重要なコンセプトなんで、今日の話に限らず、ちゃんと覚えておいたほうがいいと思います。人生にめちゃくちゃ役に立ちます。めちゃくちゃ。

で、「コンテンツの複利的な投資」は何を意味するかというと、「コンテンツ品質とそのビジネス拡大において、雪だるま式なサイクルが回る」という話です。広告の例だと広告によって収益が出またらその収益をより良いコンテンツづくりに投資するというサイクルです。

佐藤 裕介氏:例えば、メディアが広告をつかった得た収益をつかって、記者の年収を上げて品質の高い記者を採用する、とかテレビ番組の品質を上げるために投資する、それでさらに儲かったお金を…というふうに、コンテンツをよりよくしていくためにお金を使っていくわけですね。

コンテンツがより良くなると何が起こるかというと、読者もしくは閲覧者が増えます。いけてるコンテンツやすごくお金がかかった品質が高いコンテンツにはやはりたくさんの読者とか閲覧者、オーディエンスが付きます。

そしてオーディエンスが増えると、オーディエンスがたくさんいる視聴率の高い番組の広告枠は当然高く売れるわけです。

すると広告単価が上がって、プロフィットがより高くなる。100人が見ている番組と、1万人が見ている番組では当然価値が違う。

プロフィットがまた大きくでれば、それがまたコンテンツに再投資されて、さらにコンテンツ品質が高める。

コンテンツ品質が高まれば、さらにオーディエンスが増える、というポジティブなサイクルが回ります。このように、少しずつ複利的にポジティブサイクルをまわす事によって広告をとおしてメディアが儲かる仕組みっていうのが構造的に作られているってことですね。

そうやってメディアが儲かることで皆さんにどんどん高品質なコンテンツが凄く安価に届くようになる、というのが現代のメディアコンテンツが皆さんに届くまでのわりと一般的な仕組みかなと思います。

4. 広告ビジネスの本質である「希少性」

佐藤 裕介氏:ここまでは広告のもっとも重要な機能は、誰かが考えた企画やコンテンツ、知識を皆さんに安価もしくはタダで到達させるためのものだ、というのをお話したんですけども、その裏側でまわっているビジネスの本質ってのは何かっていうところをこれからお話します。

佐藤 裕介氏:あらゆるビジネスにおいても同じですが、広告ビジネスの本質は需要と供給、そして稀少性です。広告ビジネスの世界における「需要」は広告キャンペーンを展開したい企業、「供給」は各メディアがもっている広告枠、つまり広告を出すためのスペースです。

基本的に広告ビジネス、特にマス広告と呼ばれるテレビ・新聞・雑誌・ラジオ広告ビジネスの世界における需要と供給のバランスは基本的には供給が凄く限られています。

佐藤 裕介氏:広告を出稿したい企業がたくさんあるように需要はとても大きくて、供給とのバランスがとれていないんですね。

特にテレビのCMみたいな広告枠、特にいわゆるキー局と呼ばれるようなテレビ局の広告枠は大手広告代理店からしか仕入れられません。つまりキー局の広告枠を売れる人たちはこの人たちだけなんです。

 

佐藤 裕介氏:価格の意思決定をするときに、需要側がいくら安く買いたくとも、そもそも供給がかなり限られて、供給するプレイヤーも少ないため、価格決定権は供給側に強く働くようになります。

なので電通などが国内で粗利率の高い、儲かるビジネスを展開できているということです。

佐藤 裕介氏:つまり、すごく有限な供給である広告枠はどんどん広告単価が高騰化し、結果的に利益率がどんどん上昇していくような構造を生んでいます。

とはいえ、4マスの広告の時代は何年も前からわりとダウントレンドに入っています。特に今この会場にいる人はテレビの閲覧時間以上に、インターネットのメディアを見ている時間の方が、ほとんどなんじゃないかなと思います。

やはり今はデジタル広告の時代なんですね。数字の話で言えば、日本には約6兆円の広告ビジネスの市場があって、増えたり減ったりせずにその市場はずっと一定です。

基本的に広告市場って、国のGDPと明確に相関する市場なのでGDPが伸びていない限りは広告市場は伸びないんです。成熟しきっている。ただデジタル広告の市場だけ、直近でいえば10数%、2,3年前までは年率2.30%の高成長をしているセグメントです。

デジタルの世界はこの需要と供給のバランスがめちゃくちゃ変わるんですね。例えばテレビは総務省から免許を与えてもらえないとテレビ局が開設できない、いわゆる免許ビジネスなので「じゃあ僕テレビ局スタートします!」ということができませんでした。

だから4マスの時代はプレイヤーが増えにくいからこそ、需要は大きく、供給は凄く絞られている状態が続いたんです。

佐藤 裕介氏:こういうバランスがですね、デジタルだと変わります。デジタルの世界は、供給がほぼ無限に増え続けるといった新しい構造をもっているんです。

佐藤 裕介氏:でもインターネットメディアって、例えばブログサービスでサイト開設するとか何でもいいですけど、ここにいる全員がすごく簡単に多分1分以内に自分のメディア立ち上げられるんですね。

そこに参入ハードルって全く無くて、まぁ言うなればパケット代くらいですね。なので参入障壁がほぼなくて参入が容易なのでプレイヤーがひたすら増え続けるんですよ。

それだけじゃなくて、例えば何でもいいですけど、NAVERまとめって自分でまとめページって勝手に作れるじゃないですか。

例えば大阪の上手いたこ焼き屋10選みたいなページを作るとするとまとめページが1枚増えます。インターネットメディアって平均的に1ページあたりだいたい4枠から5枠くらい広告枠あるんですね。なので、みなさんがたこ焼きのまとめを作ったら突然広告枠がこの世に4つか5つ増えると。

このようにメディアへの参入が容易になるというのはイコール広告枠が無尽蔵に増え続けるという解釈もできます。

基本的に供給が無限に増え続けるものって値段が0円に近づいていくんです。 酸素のように無限にあるような、まぁ酸素は無限じゃないですが、無限に見えるようなものっていうのには基本的に値段は付きません。

稀少性がどんどん失われて、価格の下落を意味するということです。これはテレビとか新聞の時代のように稀少性っていうものに値付けをして広告枠を販売するっていうモデルがそもそもインターネットの世界に成立しないってことなんですね。

なので、インターネットの広告ビジネスが立ち上がってから5年間ほど、インターネット広告を初めて売った人が当初につけた値段からひたすら広告の値段が下がり続けたんです。

佐藤 裕介氏:それにやっと5年くらいかけて広告の仕事をしている人たちが気づいて、これはヤバイと。インターネットが成長すればするほど自分たちの販売単価がどんどん落ちていって、ジリ貧になっていくので、これは売り方を変えないとまずいのでは、レアリティvs パフォーマンスいうふうに、もう稀少性で売るのはきついからやめよう。

「その代わり、成果で売ろう。」とこれも凄い重要な発明をしました。

実際、テレビでCMを流して、このいろはすがどのくらい売れたかってわかんないんです。一応、サンプリング集計でなんとなくの予測を立てたり、もしくは小売店の在庫の動向をDOSデータをみて、CMを売ってた期間はこういう風な売り上げになったね、ってなんとなくの予測は出来るんですけど

とはいえ正確な広告効果の想定って難しくて今も全く出来ていないんですよね。

インターネットの広告のいいところは、成果が全部分かるんです。広告をクリックして、クライアント、広告主のサイトに遷移して、そこでなんか予約したり、商品を買ったり、問い合わせをした、というログは全部正確に残りますから、それを見ていくと広告に対して1円投資したものが例えば5円の売り上げになったのか、10円になって帰ってきたのか、全部分かるんですね。

とりあえずインターネット広告の「トラッキングできる」という強みを活かして、自分たちは枠の稀少性で販売するんじゃなくこの広告を出した事によっていくら売り上げがあがったか、という成果で販売を、値付けをしようというふうに、2000年代前半ぐらいから変わっていきました。

今、日本のインターネット広告市場は大体テレビの市場の半分強くらいまで拡大してきていて、アメリカとかイギリスでは、テレビの広告市場は既にインターネット広告が超えてきていているという状態。

佐藤 裕介氏:しかもその主役はグーグルだったので、グーグル今も世界で一番広告でお金を稼いでいる会社になります。電通とかその他グローバルな広告代理店の全部を抜いて、グーグル今年間9兆円ぐらい広告で稼いでいる。その次が Facebook です。

広告ビジネスは、基本的に「そのメディアでどれくらい時間をすごすのか」が一番お金に紐づく変数です。

テレビを例えば1日1時間、ラジオは30分、とかだと当然テレビの方が広告売り上げの方が高くなる。で、インターネットは3時間見てますという話であれば徐々に広告費用って言うのはより多く時間をすごしているメディアに寄ってきます。

例えば、アメリカのデータだと、グーグルとフェイスブックはその2社だけでみなさんがスマホを見ている時間の35%を占有していると言われています。

グローバルでいうと、この2社で、インターネット広告市場の4割、モバイル広告市場の7割をこの2社でカバーしているくらい、かなり大きなシェアをこの2社だけでとっている状態です。

つまり結果としてインターネット広告デジタル広告って言うのはグーグルとフェイスブックの2社に凄く寡占されているマーケットなんですが、そんな時代にじゃあ何をやっていきましょうか、ということをこれからお話していきたいと思います。

5. スマートフォンの登場で変化した「暇」の感覚

佐藤 裕介氏:さっきお話したとおり、どのメディアにどのくらいの時間をユーザーが投入していくのか、というのが基本的に広告ビジネスでお金を稼ぐための全てです。

ユーザーの可処分時間、暇な時間をとりにいくというのが一番大きな論点になると。

例えば、リビングルームでの可処分時間の競争はとても厳しいです。テレビも雑誌も新聞もラジオもあれば、据え置き型のWiiUみたいなゲーム、最近であればスマートスピーカーもあったり、当然家族で会話するって言うのも重要なコンテンツです。リビングで暇が実はあんまりなかったりするんですよね。

その一方で直近10年で一番大きなイノベーションだったスマートフォンやモバイルは屋外という新しい可処分時間を生み出したことが素晴らしい発明だったわけです。

佐藤 裕介氏:それこそ今は信号待ちやトイレにいる時間、エレベータを待ってる時間とかの一瞬でも皆スマホを取り出してなんか見ています。スマホが登場する以前を皆さんはあんまり覚えてないかもしれないですが当時は信号待ちっては別に暇って感じる人って別に誰もいなかったんですね。一分くらい待つのが当たりまえみたいな。

ただ、スマホが登場したことで屋外だけにとどまらず、そういう凄く細切れな可処分時間というのが生まれるようになりました。

そして、これまであったような1時間のゲームや2時間の映画とかは信号待ちのような小さな可処分時間に向いてないから、1分2分暇って言うときに楽しく過ごせるような、細切れの時間に最適化されたコンテンツを提供できるメディアがユーザーの可処分時間のシェアをとるようになり、そしてそういうメディア企業がその滞在時間を活かして広告ビジネスを始めてめちゃくちゃ儲かるって状態なったのが直近十年。

その結果、フェイスブックやツイッター、日本でいうとラインやグーグルがシェアをとるようになりました。

6. これから注目のビジネス領域、新しく生まれる「可処分時間」はどこか

佐藤 裕介氏:これから先、スマホみたいな新しい可処分時間を生み出すような機会っていうのがきっと皆さん企業する人たちの中でも、多分重要になると思います。やっぱり新しい可処分時間が生まれるときに事業機会があるので、それはなんだろうと。

佐藤 裕介氏:たとえば、移動。ウーバーとかですね、ライドシェアや自動運転の文脈ですね。移動をするときに、新しい時間が生まれてくる。

基本的にはですね、ライドシェアだったら誰かが運転してくれますし、自動運転だったらAIが運転を代行してくれるので、車に乗っていても自分で運転する状態じゃなくなるようになるでしょう。

車を持っていない人も含めて、普通の成人は年間で平均110時間くらい車を運転をしていると言われています。なので、ライドシェアや自動運転が一般化すると、成人1人あたり110時間が暇になる可能性がでてくると考えられます。

佐藤 裕介氏:今はまだ自動運転自動車の出荷は全新車の出荷台数の1%以下です。今後、自動運転が一般化する時代の可処分時間を取りに行くために、タクシーのヘッドレストの部分にタブレットを設置して、動画広告を流すみたいなことをやってます。

佐藤 裕介氏:タクシーって実は平均で乗車時間が18分くらいありますがこの時間あんまりすることなくて、ほとんどの人がスマホみている。

暇な時間が結構あるわけです。そこで我々はヘッドレストに設置したタブレットのカメラで乗車している人が何歳くらいか、性別が男性なのか女性なを特定して、その人に合わせた動画広告を出す、ということをやってます。

佐藤 裕介氏:他には最近だとオーディオの領域ですね。いまの時代、みんな忙しいし可処分時間を消費してくれるコンテンツも溢れているのでピュアな可処分時間って言うのは実はあんまりないんです。

だから例えば何かをやってるけども、重ねて可処分時間を取れるような、歩いてるときとか、なんか作業している、単純な作業しているときとか、料理しているときとか、筋トレしているのようにパラレルでやれる可処分時間を獲得しようというのが注目されています。

音声メディアだと、アメリカのAnchorっていうスタートアップや、Castboxという中国のボードキャスティングの会社はめちゃくちゃ急成長しています。

他にはARの領域。現実空間に何かしらのオブジェクトをおけるようなものなんですけど。じゃあその現実空間の一部が新たな可処分時間を生み出すかは考えるべきポイントかもしれません。

7. 人類の知恵や知識を行き渡らせる広告ビジネス

佐藤 裕介氏:よくフリークアウトで新卒として実際入社した人たちに「広告の世界って世の中において何の役に立っているのか分かりません。」とすごく言われます。入社したあとに言われるのは結構辛いものがあるんですけども…(笑)

ユーザを欺くようなものや反社会性があるような広告とかは当然論外だと思います。じゃあ「広告がどう世の中の役に立っているのか?」に立ち返って考えてみた場合、広告の価値は序盤にお話したように、凄い良いコンテンツを皆さんがタダで同然で手に入れられる仕組みを提供している、ということだと思います。

例えば皆さんのなかにもインターネットなどで記事を読んで、自分の人生や行動が変わった経験をしたことがある人もいると思うんです。そういう記事が購読料として1000円したら、1万円したら、そういうの読みましたっけ?って話なんですよね。

皆さんがわざわざ1000円払ったり1万円払ったりしなくていいのは、このメディアの裏側に広告ビジネスが、結果的に誰かの知恵や知識、考えをみなさんに出来るだけ安く、内緒でタダで行き届かせていると仕組みがあると。そういう、社会的な凄く意義がある仕組みだと思いますし、発明だと僕は思っております。

今後、みなさんが例えばインターネット領域で起業するというふうになれば、ほとんどの皆さんがテクニカルな話だけでなく、広告ビジネスをちゃんと理解して上手く使いこなして、持続的な事業経営をしていかないといけなくなる人が大半だと思います。

是非今日はさわりだけだったんですけども、これをきっかけに広告の事業ビジネスにも興味を持っていただけるとうれしいなと思っております。

私ツイッターをやっておりまして、質問や投資をしてくれとか、そういった類の話があれば、DMも開放してますし、是非ご連絡いただければと思いますので、よろしくお願い致します。

ヘイ株式会社のご紹介

ヘイ株式会社の採用情報は、下記ページから確認出来ます。

また、10月25日にエンジニア向けイベント「Hello hey for Engineers vol.2 #7codes」を開催されるようです。

是非ご確認下さい。

8. さいごに

当記事をお読み頂きありがとうございました。
THE SEEDでは、創業前から初期ステージを中心に支援させていただいております。THE SEEDへの資金調達や起業に関する相談は下記から、誰でも可能です。お気軽にお申し込み下さい。

THESEEDトーク
廣澤 太紀
シードVCファンド「THE SEED」を設立。2018年9月から、創業期の会社を中心に投資。

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